概要
本データベースは国内のZEBの現状を把握するために作成しました。
本データベースの作成にあたり以下のデータを活用しています。
・一般社団法人住宅性能評価・表示協会のBELS事例紹介
・建築着工統計調査報告
・非住宅建築物の外皮・設備設計仕様とエネルギー消費性能の実態調査- 省エネ基準適合性判定プログラムの入出力データ(2022年度)の分析 - 国土交通省 国土技術政策総合研究所
一般社団法人住宅性能評価・表示協会のBELS事例紹介の利用にあたり、同一建物で複数回BELSを取得している建物は可能な限り除外しています。設計時、施工時両方でBELS(ZEB認証)を取得する事例が増えていることが理由です。このため、一般社団法人住宅性能評価・表示協会のBELS事例紹介のZEB件数とは一致しません。
年度集計の年度はBELS評価年月を用いています。これは着工、竣工とも異なるため注意が必要です。
年度途中で統計値を更新することがあります。いつまでの集計か注意してご利用ください。
年度別統計(2024年6月まで)
年度別の統計値になります。
年度別ZEB種類別件数
ZEB認証を受けた建物は年々増加しています。
年度別ZEB種類別合計延床面積
ZEB認証を受けた建物の延床面積は年々増加しています。
年度別累計統計(2024年6月まで)
年度別の累計値の統計値になります。
年度別ZEB種類別累計件数
ZEB認証を受けた建物は加速度的に増加しています。
年度別ZEB種類別累計延床面積
ZEB認証を受けた建物の延床面積は加速度的に増加しています。
年度別新築/既存建築物別累計件数
新築のZEBが急速に増え、既存建築物のZEBが遅れています。
年度別既存建築物累計割合
既存建築物のZEB化が遅れているため、ZEB全体に対する比率は年々低下しています。
延床面積別ZEB種類累積件数(新築)
新築のZEB件数は、延床面積2,000㎡未満の建物が多いです。
延床面積別ZEB種類別合計延床面積(新築)
延床面積10,000㎡以上の延床面積合計が全体の約9割を占めます。
延床面積別ZEB種類累積件数(既存建築物)
既存建築部のZEB件数は、延床面積50,000㎡未満の建物が多いです。
延床面積別ZEB種類別合計延床面積(既存建築物)
延床面積10,000㎡以上の延床面積合計が全体の約9割を占めます。
建物用途別ZEB種類累積件数
建物用途は、BELSに登録された第一用途になります。
複数用途建物で用途別に別々にBELS取得している場合がありますが、第一用途で1件としてまとめています。
住宅がありますが、第一用途が住宅で、第二用途が非住宅(事務所等)になります。
事務所等の件数が最も多いです。
建物用途別ZEB種類別合計延床面積
延床面積は工場等が最も大きいです。
工場以外では、合計延床面積が大きいZEB種類はZEB Orientedになります。
建物用途別ZEB種類別平均延床面積
工場等では、ZEB種類による平均延床面積の差はなく、ZEB Orientedが最も小さくなりました。
令和5年度新規建物との比較(令和5年度建築着工統計調査報告)
建築着工統計調査報告の新築と新築ZEBを比較します。
新築ZEBの年度はBELS評価年月を用いるため、着工年度と、ずれがある可能性があります。
年度別ZEB件数割合
ZEBの新規着工件数は1%を超えています。
年度別ZEB合計延床面積
新規着工延床面積は減っていますが、ZEBの延床面積は増えています。
年度別ZEB延床面積割合
新規着工に対して20%を超えています。
工場・倉庫とそれ以外の建物用途の比較
ZEB件数割合は、工場・倉庫以外の建物用途の割合が大きく、ZEB延床面積割合は、工場・倉庫の割合が大きいです。
ZEBは超大型の工場・倉庫が先導して実現してます。
超大型の工場・倉庫のZEB取得が普通になりました。
それ以外の工場、倉庫にZEB取得が普及していないため、ZEB延床面積割合が頭打ちになっていることが課題です。
ZEB件数割合
ZEB延床面積割合
都道府県別ZEB件数割合
東京都、神奈川県で割合が大きいです。
都道府県別ZEB延床面積割合
割合が多いところは、大型の工場等をZEBにしたところになります。
公共建築物のZEB割合
データベースで公開されている建物名から公共建築物(国、地方公共団体、国立大学)をわかる範囲で選定しています。
建物名が非公開の建物は非公開として集計しています。
年度別民間/公共建築物件数
年度別の民間建築物と公共建築物の件数の推移です。
年度別公共建築物件数割合の推移(非公開を除く)
ZEBの公共建築物の件数割合は20%前後の数値となります。
公共用建築物の新規着工件数が5%程度であることから、公共建築物をZEBの割合が、高い事がわかります。
以下の式は次のとおりです。公共建築物 件数/(民間建築物 件数+公共建築物 件数)
年度別民間/公共延床面積(工場、倉庫除く)
年度別の民間建築物と公共建築物の延床面積の推移です。
公共建築物では工場、倉庫はほとんどないが、民間の工場、倉庫の延床面積は大きく、公共建築物の割合がわかりにくくなるため、集計から除いています。
年度別公共建築物面積割合の推移(工場、倉庫、非公開を除く)
ZEBの公共建築物の延床面積割合は20%前後の数値となります。
以下の式は次のとおりです。公共建築物 延床面積/(民間建築物 延床面積+公共建築物 延床面積)
BEI比較(ZEBとモデル建物法)
BEIはBuilding Energy Index、BEI/ACは空調のBEI、BEI/Vは換気のBEI、BEI/Lは照明のBEI、BEI/HWは給湯のBEI、BEI/EVは昇降機のBEIです。
ZEBは、これまでのZEBの平均値を示しています。ZEB設計の目安になります。
モデル建物法2022年度は2022年度のモデル建物法で申請された建物の平均値を示しています。
全国
寒冷地
準寒冷地
温暖地
蒸暑地
BEIの年度別推移
BEIの推移はあまり変化がありません。
BEI/HW(給湯)は増加傾向にあります。
『ZEB』、Nearly ZEB分析
階数別ZEB種類件数
階数は地上階数+地下階数
全体
工場等が含まれるため、階数が大きい建物も『ZEB』やNearly ZEBになっています。
事務所等
事務所の『ZEB』やNearly ZEBは3階ぐらいまでです。
階数が大きい建物は、エネルギー消費量に比べて太陽光発電設置のための屋根面積が狭くなるためです。
効率化設備 延床面積あたり平均年間発電量
効率的設備には、太陽光発電とコージェネの発電量が含まれます。
『ZEB』、Nearly ZEBでは、ほとんど太陽光発電の年間発電量と考えてよいと思います。
『ZEB』、Nearly ZEB達成のために必要な延床面積あたり発電量を示します。